4月14日は、山口百恵が映画『としごろ』に出演した日。のちに同名曲で歌手デビューし、“花の中三トリオ”の一角として一気に時代の中心へ進んでいく。その入口になったこの日は、70年代歌謡の空気が大きく動き始めた瞬間として振り返る価値がある。
4月14日、映画『としごろ』出演から歌手デビューへの流れが始まった
山口百恵は1972年12月に『スター誕生!』で準優勝し、ホリプロダクションとCBS・ソニーに所属が決まった。Wikipedia では、1973年4月14日に映画『としごろ』へ出演し、5月21日に同名曲でアイドル歌手としてデビューしたことが確認できる。森昌子、桜田淳子と並ぶ“花の中三トリオ”として語られることが多いが、百恵の面白さは、最初から単なる清純派の枠に収まらなかったところにある。デビュー初期の段階で、歌手と映画女優の両方を視野に入れた立ち上がり方をしていたことが、その後の表現の広がりを予感させる。
『ひと夏の経験』から『横須賀ストーリー』へ、70年代歌謡の輪郭を変えた
Wikipedia によれば、デビュー曲『としごろ』の後、1974年の『ひと夏の経験』が大ヒットし、山口百恵は一気に国民的な存在になる。さらに同年には映画『伊豆の踊子』に主演し、歌だけでなく映像の世界でも存在感を示した。そして1976年のシングル『横須賀ストーリー』では、阿木燿子・宇崎竜童の作品を歌って新境地を開いている。この流れを追うと、山口百恵は“アイドルとして売れた人”ではなく、歌謡曲の中に成熟や陰影を持ち込み、70年代の日本ポップスの表情そのものを変えていった表現者だったとわかる。
今日聴くなら
今日聴くなら、まずは出発点として『としごろ』。そこから『ひと夏の経験』を聴くと、山口百恵が時代の視線を一気に引き受けていく勢いが伝わる。さらに『横須賀ストーリー』まで進めば、初期のアイドル像から、より深い情感を持つ歌い手へ変化していく軌跡がはっきり見える。4月14日は、その長い飛躍の最初のドアが開いた日として味わいたい。
