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    4月10日は、堂本剛の誕生日からJ-POPの越境する表現力をたどる

    4月10日は、堂本剛の誕生日。1990年代後半にKinKi Kidsの一員として大きな人気を得ながら、2000年代以降は自作曲やソロワークでも独自の表現を広げてきた。その歩みをたどると、日本のJ-POPが持つ“越境する表現力”の面白さが見えてくる。

    1979年4月10日生まれ、KinKi Kidsとソロの両方で存在感を放ってきた

    堂本剛は1979年4月10日生まれ。1997年にKinKi Kidsとしてシングル「硝子の少年」でCDデビューし、グループはその後も長くJ-POPの第一線で活動を続けてきた。一方で堂本剛自身は、2000年代に入ってからソロ名義の作品も発表し、シンガーソングライターとしての側面を強めていく。たとえば2002年の「街」、2004年の「WAVER」などでは、自らの感情や言葉の手触りを前面に出した表現が印象を残した。グループでの王道ポップスと、ソロでの内省的かつ自由度の高い音楽性を並行して成立させてきた点に、堂本剛というアーティストの大きな特徴がある。

    アイドル、作家性、ファンクネスが同居する稀有な立ち位置

    堂本剛の重要さは、単に人気グループのメンバーであることにとどまらない。J-POPではしばしば、アイドル性と作家性、テレビ的な知名度と音楽的な探究心が別のものとして語られがちだった。だが堂本剛は、その境界を静かにまたいできた存在だと言える。KinKi Kidsでは幅広い層に届くメロディアスなポップスを担いながら、ソロではR&B、ファンク、サイケデリックな感触を取り込み、自分の声やグルーヴを中心に据えた作品世界を築いてきた。商業的な大きさを持つ場にいながら、個人の音楽的嗜好や作家性を押し出せることを示したという意味で、その歩みは後続のアーティストたちにとっても示唆的だった。

    今日聴くなら

    今日聴くなら、まずはKinKi Kids「硝子の少年」。1990年代J-POPの王道感とスター性が詰まった一曲で、堂本剛の出発点を実感できる。続けてソロ曲「街」を聴くと、同じ声のなかにある親密さや作家性の輪郭がぐっと近くなるはずだ。4月10日は堂本剛の誕生日を入り口に、J-POPが持つ大衆性と個人性の両立、その豊かさに耳を澄ませたい。